「猫」

 私は犬好きだ。しかし今家にいるのは猫。この間1歳になったばかりである。左の写真の猫だが、なかなかかわいい。しかし新聞の上にどかりと座り込んだり、キーボードを私の代わりに押したりとお困りさんでもある。いきなりガバチョと噛みついたりすることもある。「お困り」が続くと「段ボールで川に流しちゃうよ」なぁんて叱られることもざらだ。しかし、猫という生き物は、不思議だ。病院と年末年始以外は、家から出たことはない。あまり出たくもないようだ。人間なら発狂する。閉じこめられているという感覚がないのだ。家の中の「自分の結界」のパトロールに全力を注いでいる。聞き慣れない物音がすると、一目散だ。かと思うと、どかーんと寝ている。犬よりは、はるかに人間に近い。「自分」を持っている。つまり「自分の人生」を生きようとしている、ような気がする。真心ブラザーズのある曲の歌詞に「猫になりたい」という部分がある。私は猫に「なりたい」とは思わないが、その生き方に、憧れに近い思いがある。そんな気持ちで今日もうちの猫を見ている。