「渡る世間は鬼ばかりかい。」

 うちの子が 泣いていた

 明日 保育園に いきたくないのだそうだ

 鬼が来るから と


 去年も その前も そうだった

 なんだか トラウマになっていて

 年々恐れるようになっている


 世間に対する 恐れ 畏れ

 自分の かなわない相手が この世に存在することを

 言い換えれば 自分だけ目線では生きていけないことを


 私は

 鬼を通してそんなことを感じている 娘に

 「寝れ」という 一言だけの


 とんでもない

 思いやりに欠ける

 鬼父 である