「雪は。」

 降りしきる雪に

 ふと 手を差し出す

 思い返すと その時の眼は緩んでいる


 繰り返す日々に

 漫然と立ち向かうことが増えていても

 雪の美しさは 



 美しさは


 
 寒さはまるで

 背をたたくようだ

 降るよ 見てよ と

 
 腰が痛くなっても

 足を取られても 

 そして時に命すら奪ってしまうものであっても

 
 雪は

 



 雪は ただ 降っている