「自己嫌悪。」

 「自分」が好きでたまらない。

 「自分」を責めたことなどない。

 「自分」を顧みたことがない。


 そんな人はいないだろう。


 我ながら「若い考え」だと思うのだ。

 「自己嫌悪」に悩む、など。

 年を重ねるごとに、人は「迷わ」なくなっていくはず、なのに。


 「社会人」となった後も、「父」となった後も、自分は昔と、そう変わっていない、気がする。

 「成長」したのか、と自らに問うてきたのだ。機会ある事に。

 しかし、答えは釈然としない。


 本当の「成長」など当事者の自分に見えるわけがない、とするのは簡単だ。

 また、子どものころできなかったことが今できているじゃないか、といわれても「ピン」とこない。

 「成長」の定義が違うのだ。

 
 人生「○十年」という言い方は、人生長いよ、というニュアンスを含んでいる。

 最近、残りの時間が気になってきた。もう半分くらい来た?と思ってしまうのである。

 あせりなのか。確認なのか。自分ではよく分からない。