「失せモノ 見つかる」

 あった。

 良かった。もう「ないモノ」として根回しを始めていたのだが、うれしい誤算。

 あぁ良かった。

 モノがなくなった時、頭に浮かぶ言葉がある。

 それは「7回探してから人(他人)を疑え」という言葉である。

 安易に他人を疑ってはならない。自分の過失を容易に他人に押しつけてはならないという戒めだ。

 今回のモノも、結局自分のせいだった。

 5回探したくらいで、他人を疑い始めていたのが情けないところだ。

 なにせくたびれる。

 「失せモノ」は。

 探すことからくる肉体の疲労。精神の興廃。

 「追いつめられる」という一つの形がそこにある。

 
 そんなときこそ「自分」が問われているのに。

 また、反省。