「釣りしてきました」

 「釣り」は私の趣味の一つである。真面目にやり始めてからもう6年になる。釣りの面白さは、何か。それは「アタリ」である。正確に言うと、「アタリ」を見ることだ。「アタリ」とは魚が初めに引く(時の竿の動き)ことである。この「アタリ」を見ることで、魚の「動き」「大きさ」「重さ」「種類」等を憶測する時間が、最も興奮するところなのだ。
 それは「瞬間」のことである。竿を見続けていないと、この「瞬間」には立ち会えない。「くしゃみ」して顔をそむけた瞬間、その現象が起きており、見逃すこともある。竿をセットしてすぐ起きることもあれば、4時間後かもしれない。しかし、「釣り」に行き続けていれば、必ずその瞬間に居合わせることが出来る(魚種を問わなければ、の話)。ここが「釣り」のいいところだと私は思う。
 今年は「鮭釣り」にはまった。「鮭」の「アタリ」というのは、とんでもない。浜での鮭釣りには専用の竿立て器を使用する。鉄製で、砂に差し込み、竿をのせて使う。この前釣れた時、竿から離れたところで「アタリ」を待っていた。「アタリ」があり、竿に向かって走ったのだが、その途中でその竿立て器が根本からゆっくり曲がっていったのである。折れ曲がる竿立てをリアルタイムで見つめながら竿に飛びつき「鮭」をものにした。82センチだった。この「アタリ」を見逃せば、竿は、海に持って行かれていただろう。もう、今年は終わりかな。少し寂しい。
 今日は「鮭」の竿2本、カレイ向け2本で2時間ほど「釣り」をしてきた。カレイを1匹釣れたところで帰宅予定の時間になった。「鮭」竿を片づけ、カレイの竿の場所に行き、片づけようと巻いていると、2本とも「あぶらこ」が釣れていた。一匹は40センチほどだった。刺身にして食べ、家族で満足したのだが、心残りが・・・。「アタリ」を見れなかったのだ・・・。はぁ~。がっかり。