「書くこと 消えること。」

 「消える」ペンを買った。

 消したいのなら、鉛筆を使え!という感じだが。

 欲しかったのだ。

 
 しばらく前、万年筆についてのコラムを新聞で読んだ。

 この手の文章はよく見る。

 万年筆の「書きやすさ」「愛着」「書くパートナー」「疲れない」等々の賛美の記述がつづられる。


 「ペン」を使うのは、このうちの「書きやすさ」に拠るところが大きい。

 鉛筆よりも好きなの理由は、馬鹿馬鹿しい。削らなくても良いからだ。

 まぁ、全て「ものぐさ太郎」なのだが。


 さらさら書ける、というのは、その時は書くことだけ感じているということだ。

 万年筆を選ぶ手間もかけず、適度な「さらさら感」を得、ちゃかり直す時のことまで考える。

 人間性が露出しているようで、顔を上げられない・・・。